「居場所」
きみは、演じる
喜びを、怒りを、哀しみを、楽しさを
それに、気づかず
ぼくも一緒に、喜怒哀楽、してて
ごめん。
細道に迷い込んだ奥のきみを
探し出そうとせずに
わかりやすいところで
一緒になって、わらったり、して
本当に、ごめん。
ぼくは、さいていだ
演じるきみに、演じるぼくで
ないたりして、黙ってきいたりして
涙は出ないから
ぼくは泣かないよ、とか言ったりして
ぼくは、
きみと
演じる時間だけを過ごしたくて
きみには、きみの本当があって
ぼくにもそれは確実にあって
そういうのを 忘れるために
ただ そのためだけに
君と。
ぼくは、さいていだ。
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