メッキのようなモノ
剥がれぬよう
雨風を避け
屋根のある所ばかりを



きました



顔の出せる窓だけ
ちゃっかり覚えて
ちょこちょこと存在を示しては



剥がれない程度に
鈍く反射したりして



時々



剥がれてしまった時の恐怖を
ゆめにみます



冷や汗をかいては目覚めて
安心して



まさゆめにならぬよう



剥がれぬよう
剥がれぬよう




最近



そうやっていくのも
疲れました



天気の良い日
ふと「表に出よう」かなと
思ったりもします



でも
すぐに止めます



なぜ止めてしまうのか
自分でも分からないのです



なぜ表に出ないのか


剥がれるから


何が剥がれるのか


何?



雨風をさけ
屋根のある所ばかりきて



そこでこべりついたモノ



表面を覆った
メッキのような、モノを



剥がれないように生きています



そういう色で
鈍くても反射するのが



自分なのかなと



晴天の空を日陰から
見上げたりして



  
by Shogo Suzuki