ずっしりと重い黒
星を見上げている


散りばめられた一つひとつの大きさを想像して
改めて「遠いな」とため息が出た


光はずっと 何億光年遥か向こう
真っ暗なこの場所から


見上げている、だけ
ただ
見えている、だけ


それ以上の温度や明るさは
ずっと先だ


辛い、のかな?
悲しい、のかな?


それすら分からない ずっしりと重い気分


北極星が輝いてる


空白もなく塗り潰された僕の今は
遮断しきれないわずかな光すら吸収して
反射することもできない


温かみのない他人事の光
ずっと遠くの天文学的距離


ここは真っ暗
ずっしりと重い黒


未来は、過去が導く
昨日の僕の結果が明日になる
今はそれまでの猶予期間


ただ、それまでの・・・見ているだけの時間


悔いてばかり
苦悩してばかり
苦しいばかり、だ



ちょっと待てよ



明日の未来が昨日で決まるなら
明後日の未来は今日で決まるのか?


今が猛スピードで過去になってゆく中で
同じ昨日を積み上げてていいのか


ただ悔いてばかりで
ここでじっとしてていのか?


ずっしりと重い黒を抱き
それを鎧にして立ち上がる勇気


これ以上、同じ過去を繰り返ささないための戦


いざ、出陣、なのか?
いま、出立、なのか?


星が流れるスピードを想像して
今を通り過ぎてゆく時間を考える



それは、明日の先の
その向こうへの自分のため
この気持ちを武器にして
繰り返さないための


未来への出発だ!



  
by Shogo Suzuki