青い空
暢気な空が阿呆に見えます
ただ広く 広すぎて何もなく
何もないのに こんなに広い
理由は何かと尋ねてみたい
意図は何だと問い詰めたい
昨日も今日も 馬鹿に晴れ
天気予報じゃ 明日も晴れるらしい
そんなに笑ってばかりじゃ しんどかろうに
同情してみても
空はただそこにあって
どこまでも広いのです
行き詰まって ぶつかって
出口を見失って 寝ころんだ
そんなぼくにも
空はにこにこと晴天で
気持ちよさげに青いのです
ずっと昔からそうでしたと
控えめながら言っているようで
馬鹿の一つ覚えで 青いのです
ぎしぎし音を立てる頭の中が
ぎゅうぎゅうに圧迫されて
それを吐き出す言葉も知らず
ぼくは空を見上げて黙るのです
広く、青い ただそこにある 空の下
小さな自分に苛立ちが込み上げます
ふと、
一粒、
ぼくの頬に滴り落ち
急に軽くなった気持ちの片隅に
一瞬だけ 幸せな気分が芽生えまして
だけど次の瞬間には
何かを恐れて脂汗なんかをかいたりします
暢気な空は それでも相変わらず
広く、青く
羨ましいほどに阿呆に見えます