棒のようなもの
欲しいものが、ある。


名前はわからない。


あるかどうかすらも、知らない。



棒のようなもの、で
あれば、とても、とても、便利で、
もっと、こう、効率的で、



必須じゃないし
出費をしている場合でもない



けど、欲しい。



あれば、本当にいいと思う。



無いものをねだって、
願っているのは承知だけど、



あれば、もっと、こう……




「そんなに言うなら
代替物を作り出せばいいのではないか」



それは確かにその通りだと思う。



だけど
売ってないなら
あきらめようか、とも思う。



必須じゃないもの。
あれば便利なだけのもの。
だだの棒のような、もの。



わざわざ作らなくても
今ある何かで
代わりになりそうだから



どっかにないかな、と
ずっと祈っている。



名前も知らない。
あるかどうかも
わからない



棒のようなもの、が



ぼくは、欲しい。



  
by Shogo Suzuki