不安定なマーチ
白い煙の、うすい影
アスファルトの上は
複雑な幾何学模様だ
それに沿って歩くこと
ぼくらは下ばかり見て
ユラユラと生きている
詰め込んできた重みと
空に描く未来の軽み
バランスよく歩めと?
先導する一定リズムのマーチは白線だ
実線で濃く夜道でも光る蛍光ラインだ
はみ出すなと言う
それに沿って歩めと
それが近道で正解だと
とてもお節介に
それは鬱陶しく
一定リズムのマーチの中にぼくはいる
怖がらず、走ってみたいと思う
ぼくは空を飛ぶ要領で
例えば突風の日
その風で倒れる人生より
その風にのって上昇する生き方を選びたい
頭の中で
また不安定なマーチが
うずきだした