看板
何を書くか
まだ決めてない
青地の、小さな看板が
角にあって
毎日
想像しながら眺めている
食べ物屋だとして
一週間に何度足を運ぶかな
一人で立ち寄れる店なのかな
だとしたら
どんな店かはやく教えてくれないかな
まだ
何を書くか
決めてないなら食べ物屋がいいな
と、思ってみたりする
いや、
クリーニング屋がこの辺りにはないから
そっちのほうが重宝するかな
でもそれだと
なんだか無機質だな、と空をあおいで
いい天気だな、と呟いてみる
青い看板には
何も書かれていない
何もないところから
新しい何かを期待して
毎日眺めている
枯れ木は枯れ木
風は風
ここにあるのは
妙に自然だ
ぼくはここにいるんだな
できたら変わる未来に
なんだか期待して待ってる
のに
なかなかできない「次」
毎日、想像しながら
眺めている