「気持ちが乗っからない」
花が咲いている
その上をその花の色の風が吹く
太陽は差した後で雲に隠れ
空はとても濃い匂いがする
雨が降るらしい
つばめか何かが飛んでいる
足音が。小さく。
離れて。離れて。
音もなくまた壊れた。
壊れた。失った。なくなった。
なのに
文字化された事実が頭の中に溢れるだけ
私は私の気持ちに
何も乗っけられない
予報の雨は豪雨になるらしい
低く何かが動く音
振動して私の
土も踏まない足の裏
何ひとつ 引っかからない
泣きも笑いも 怒りも何も
気持ちが 乗っからない
ただ私は胃が痛い
痛いのは嫌だ とは思う
このまま大変なことにならなきゃいいけど