守られたい
壁の前に立ち壁を向いてたい


壁以外のものを全部背中で


この小さな背中で感じていると


やっぱり


世界はでかくて、私は小さい




そんな世界で一部を私が


確実に形成していることを


なんとも


かんとも


にんまり実感しては




目の前の壁


世界に比べてこんなにちっぽけなのに


そんな壁の前で


私はさらに小さく


壁はただただ高くでかく頑丈で




背中の右の上の端が


かゆくてしょうがなく


かきたいのにとどかない


私の小さな背中の端




でかい世界の小さな壁の前の


さらに小さな私の背中の


とどかないところ




私の、手というより、腕というより


意思というべきか。




こんな気持ちのまま


壁の前に立ち壁を向いてたい




そんな風に思う朝です。



  
by Shogo Suzuki