前夜
静かです。
秒針の動きと風 それだけです。
明日、を前にして今 これまでの事を想います。
幸せだったかどうかという
でかい問題を自分に問うて
それでもハイと答える自信がないわけでもない人生に
私は暢気に笑ってみたりするわけです
この静寂な中で ずいぶんと 落ち着いています
明日、の自分を想像すると
何から何まで変わるようにも思えるのですが
それが一体どれ程かと考えてみると
想像すらできない
程に小さいかも知れません
否、大きすぎるかも知れません
知れない明日からの自分に
だから静寂の動、静かなざわめきを飲み込むわけです。
呼吸するように
秒針が動き
風は当然のように吹いています。
今日までと明日とを別つ
大きな、前夜。
明日からのすべてを
想像しながら、今はとても静かです。