「疑いの蓋をいちいち開けてられないから」

このコロナ禍でも、世界中からは〈それ以外のニュース〉が、次々に飛び込んできます。ミネアポリスから広がった世界中のブラック・ライヴズ・マター。秋のアメリカ大統領選のトランプの行方。ロシアのプーチン続行か否かの国民投票。国家安全法による香港への統制強化に対する英国やEUの懸念、などなど。

桜を見る会なんてどっかいっちゃった日本でも、コロナ、コロナの毎日にまぶされるように、広島での「昭和の話」のような金まみれ選挙の実態や、西日本を中心とした大雨情報と避難指示。無観客とはいえ、プロ野球もJリーグも始まったというニュースなんかが流れてきます。

そんな中で、東京の(新型コロナ)感染者数が気になる動きを示していますね。

この一週間は、だいたい50人前後を行ったり来たりで、「第2波」と認めてもいい程度まで上昇しています。なのに、第2波、としてしまうと経済が(で)死ぬ、と言わんばかりで、「夜の街関連だから(大丈夫)」、「感染ルートの追跡が可能だから(大丈夫)」と言い聞かせられているようにも思います。

感染者数としては、ゴールデンウィーク段階にまで増えてきているのに、あの頃は、自粛、ステイホームと声高だったのに、まぁ、どうなんですかね。

ただ日本では(東京以外では)、感染者の数が確実に減ってきてますからね。いろんなものが再開されようとする雰囲気であることは間違いないです。

そんな日本とは違って、ヨーロッパやアメリカでは第2波が、ブラジルでは感染拡大が止まってません。海外にでも旅するか、なんて気分には、まだまだなれませんよね。

さて今週、〈それ以外〉のニュースの中で、個人的に一番びっくりしたというか、「こういうことがあるんじゃないかな〜」と疑いつつも、「さすがにそれはないだろう」と自答していたことが、現実だった!というか。そんなニュースが飛び込んできました。

先月、パキスタン南部のカラチで国内線旅客機が墜落し、乗客乗員97人が死亡した事故がありました。住宅街に落ちた無残な映像のインパクトは凄まじかったです。

その残像からか、なんとなく、都内を歩いていても、新宿上空を飛び始めた羽田空港行きの旅客機を見上げながら、・・・だいじょう、ぶ、だよな、と思い浮かぶことすら確かにあって。

で、このパキスタンでの話。

墜落した旅客機は成田空港にも就航している立派な国際線航空会社、パキスタン航空のものです。墜落事故をきっかけに、パキスタン政府は、各航空会社のパイロットの実態を調べ(そもそも、パイロットの実態って何?という感じですが)、「さすがにそんなことはないだろう」という性善説が崩壊したというのです。

実態調査の結果、(パキスタンの航空会社の)パイロット860人のうち、約3人に1人にあたる262人ものパイロットが、不正に免許を取得した疑いがあるというのです。

これは本当に驚きです。どんな不正かというと、現地メディアが伝えているのは代理受験(本人の代わって他人に試験を受けさせる)。それが、横行していたというのです。

タクシーの運転手さん、バスの運転手さん、電車、新幹線の運転手さんなど、お客さんの命を預かる仕事というのは、本当に大変な職業だなと思っています。

だからこそ、その重みを感じながら安全運転する運転手さんたちに感謝もしています。一方で、その重みを何ともおもっていないような、居眠り操縦とか、夜行バスの無理のあるシフトなどを聞くと本気で憤ってきました。

考えられない程の高速で、800人近くを運ぶ新幹線の運転手さんには安全の上にも安全を特に願いたいし、空を飛ぶ飛行機は、もはやパイロットに命を預けているという感覚です。だからこそ、パイロットが飲酒検査にひっかったというニュースを聞くと、恐怖でもあります。

それ以前というか、以上というか、なんというか。今回のパキスタンのパイロットの不正のニュース。

こうなると、かの国の乗り合いワゴンタクシーや、三輪タクシーのドライバーは、(パイロットですらこんな感覚なら)余計に恐ろしくなります。

いつも、どんな国でも、悪しき慣習的なコトには蓋をして、いろんな「疑い」についても「わかってはいるけど、、、とはいえ」という先送りをします。

そして案の定、犠牲者(死者)が出ると、その時になって初めて、本気で改めようとするんです。逆を言えば、誰かが死なないと、疑いの蓋は、ずっと閉じられたままなのです。

日本においても、飲酒運転しかり、高齢者ドライバーしかり。犠牲者が出る前になんとかすべきだったという例は多いです。

そんな後悔を繰り返さないために、もしくは、無駄な死を二度と起こさないために。リニア新幹線は運転手をおかないオートパイロットで、宅配各社も自動運転を実現させようとしています。

「疑い」の蓋を一つずつ(いちいちと言ってもいいかもしれませんが)開けていくより、(疑われる可能性のある)人力を捨てて、技術で塗り替えていこうという方向へ時代は流れているようです。

考えてみれば、「そうやって」人間は進化してきたのかな、とも思えてしまうほどです。

便利であることで需要が高まって、それを供給する技術が生き残るという側面よりもむしろ、「疑いの蓋をいちいち開けてられないから」という観点からの総塗り替えが、技術革新に貢献してきたのかもしれない。

コミュニケーションにエンターテインメント、ショッピングにスポーツ、旅行まで、とにかくバーチャルで個々で、在宅です。ワークも全部ひっくるめて距離を保とうという感じがします。

決められたパッケージの中から好みを選ぶというのは役目を終えて、パーツパーツで好みを集めてパッケージにすることが主流です。供給側は、そんな主流の「個々に対応するサービス」を人力でやっていると「費用対効果」に見合わず、やれAIだの、自動化だのと言います。

が、これも、市場が求めていることに対応する提供側が、現状を徹底的に見直して「無駄と非効率」という疑いの蓋を(いちいち)開けず、〈新しい技術〉で総塗り替えを図っているだけかもしれません。

人の力に存在するエラーに蓋をして、全部人以外で塗り替えてしまう。こいう時代の流れが、技術の革新に殺される、という状態を作ってしまうんだろうな、、、

とかなんとか言いつつ、犠牲者が出ないと本気になって改めないということに話を戻すと、このコロナ禍、歴史に残るほどのパンデミック(犠牲者)を起こしました。

ですから、発生源、感染源、感染ルートなど、ひとつずつ、要因を突き詰めて、何一つ蓋をせずに暴き出して、改めないといけませんよね。



 2020年6月28日

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