「都市旅」

世界の「都市」といえば。ここ10年ほど、ロンドン、ニューヨーク、東京、パリ、シンガポールというトップ5が安泰の状態が続いているようです(世 界の都市総合力ランキング」(GlobalPower City Index, GPCI)より)。この調査は、経済、研究・開発、文化・交流、居住、環境、交通・アクセスの6分野で複眼的に評価されて順位付けされたもので、例年、秋に発表されます(だいたい10月)。なので、もうすぐ、今年2019年版も発表となりますが、おそらく変わらないんじゃないかな、と思われます。

これとは別に、イギリスやアメリカなどの研究機関やエコノミー誌が発表する「世界の安全な都市ランキング」というのもあって、こちらは概ね、東京や大阪などの日本と、オーストラリア、カナダの都市が並んで、例えば、先日、イギリスのエコノミスト誌調査部門「エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)」が発表した「世界の都市安全性指数ランキング」では、東京が過去2回に続いて1位に、2位はシンガポール、3位は大阪。以下、アムステルダム、シドニー、トロント、ワシントンD.C.、コペンハーゲン、ソウル、メルボルンと続きます。

安全、というのをどうやって数値化しているかというと、世界の主要60都市を対象に、57の指標を「サイバーセキュリティ」「医療・健康環境の安全性」「インフラの安全性」「個人の安全性」の4分野に分けて分析したもので、なんとなく「安全なとこ」というイメージと合致するかな、と思います。

話は戻って、GPCIによる世界の都市ランキング。これは総合的なランキング以外に、文化面に特化したランキングもあって、個人的には非常に興味があります。世界的な文化イベント件数などを数値化した「交流・文化発信力」、アーティストの創作環境などの「文化資産」、劇場や美術館の数を比べた「集客施設」、ハイクラスホテルの客室数などの「受入環境」と外国人訪問者数などの「外国人受入実績」からランキングしたものです。

この文化面のランキングは、総合ランキングと順位の変動はあるものの、ロンドン、ニューヨーク、パリ、東京、シンガポールは変わらず(パリが東京を抜いて3位)、6位にベルリンがランクインしています。総合では8位なので、この分野で一気にランクアップしている街です。こういうところには、ぜひ、旅してみたいと思わせる魅力が詰まっているな、とふんふんと思いながら。

次は、ベルリンに行くか!と企みつつ、個人的に行ったことのない街。何があるんだろう、とさらっとなめてみると、イタリアやスペインのような有名スポットもなければ、ウィーンのような本物にも欠け、料理って一体、何があるんだろう、と不安にもなったりするのですが・・・。

一応、ステレオタイプなベルリン観光は、博物館島でペルガモンへ行って、ベルリンの壁、ブランデンブルク門をさらっと見たら、ドレスデンやライプチヒに逃げる?といった感じになるんでしょうかね。そんな、それでは全くもってもったいない。ということで、現地に住んでる友人に聞いてみたり、仕事関連で話を想像すると、、、

ベルリンは夜だよ!という声が多いです。物価も安いので、なんでもありなナイトライフを無条件に楽しむ。これがひとつの大きな魅力だとか。あとは、小さなギャラリーを丁寧に見て行ったり、マクロで発展した「お行儀のいい街並み」と、ミクロでうごめいている「本当の街並み」を見比べて、にやにやと楽しむ。それがベルリンの楽しみ方のようです。

ハッケンシャーホーフというショッピングエリアは、何人かの人から勧められた場所なので、おそらくは楽しめるんでしょうけど、ファーストトリップの数日間の旅程では、なかなかカバーできないかもな、なんていろいろと考えていると、やっぱり、パリかな、という気持ちになってきました。

東京に住み、あちこちお出かけしては触れているいろんなことが、ニューヨークでは圧倒的な差でガツンと楽しませてくれたという感覚があります。それは小2の息子にもあったようで、ニューヨークで足りなかったのはサッカーだけ、という感があります。なんだかんだいっても、やっぱり、ニューヨークはすごい。それが正直なところです。であれば、サッカーもある大都市。ロンドンかパリというのは、刺激的で魅力的です。

ロンドンに行こう!か。個人的には数か月過ごした街。公園とマーケットを中心にTUBEを使って縦横無尽に動き回れば、ニューヨークに匹敵する日々が過ごせるはず。ですが、料理がなぁ、とか、週末を何度かまたがないとなマーケットも回れないし、なんて、思うところもあって。

パリ。この街には行ったことがあるけれど、あまり印象がありません。ロンドンにいたころ、数日間、コーチバスで訪れただけで、覚えているは停電で真っ暗な安宿で過ごしたことぐらい。シルブプレすら知らず、その発音がやたらと面白くてケラケラ笑っていたような低レベルだったので、再訪(というか、新たな気分で)するか、と。

パリ、そこはアートの街、食の街、そしてキラキラした華の都です。確かに女性的なイメージはありますが、マレ地区でスイーツしていると、それまで興味もなかった男性がスイーツ男子になってしまうほどの力があるというから、なるほど、確かに、どんなんだ?と楽しみになったりもします。

何の因果か、わが家の旅は、どうもテニスの四大大会に縁があるようで。息子の2回目の旅となったドバイでは、ホテルに並べられた新聞の紙面上で大きく錦織選手が笑い、日本人初のグランドスラム決勝進出を知らせていました。その後、3回目の旅がメルボルンで、全豪オープンの終了翌日に行き、ロッド・レーバー・アリーナのスタジアムツアーでは、前日までの興奮を残しつつ、錦織がよく使うロッカーを見学したり。

で、先日のニューヨーク。USオープン期間中で、キッズデーに参加して、実際に錦織選手に会うこともできました。初夏の季節のいい時期、全仏オープンテニス期間中にパリに行くのも、確かに魅力的だな、と思いつつ。スタッド・ローラン・ギャロスのクレーの美しさが見れたら、それはそれで感動だろうな〜。

と、パリという都市の魅力は、またまたGPCIのデータを見ると。総合こそ4位(これは、経済が20位と断トツに弱いため)ですが、交通アクセスというインフラは断トツの一位です。長らく世界中から旅人を引き付けてきた安定した力があります。華の都で、食にアートにファッションに。なんだか良質な空気感を、十歳にも満たない時期にすえると、その後が大きく変わるかな?と、理由づけに息子を使ったりしながら。いろいろと企んでみます。

若い頃(20代前半を中心に)、私は都市の旅からアジアやアフリカ、中南米といった、当時のステレオタイプな旅人を地で行き、確かに、ビクトリアフォールズもサファリも、ラパスの空中都市もハラホリンの大草原も人生観を変えるものでした。バンコクのゲストハウスを拠点に、アジアを歩き回り、シェムリアプで1ドルの宿に旅で知り合った人とシェアしたのも、楽しかったし、強烈なインパクトです。そんな何もないものから意味を見いだすのは、これでもかいうほど「有る」都市から得てきた後でもいいかも。

私は都市滞在型からバックパッカーになり、家族旅ではリゾートも行きますが、やっぱり都市が好きで、だからその好きを糧に都市旅に回帰した、ともいえなくもなく。先日、あるリサーチ会社が主催のシンポジウムに参加すると、ジェネレーションXの若者は、親が聞いている音楽に影響されて好きなアーティストがいたり、親と旅したところに行く傾向がある、と聞きました。

私たちの世代、親が聞いている音楽を聴くなんてなかなかなかったし、そもそも親と一緒に、そんなに旅もしてませんでした(海外なんて皆無でした、私は)。だからこそ、切り開いて一人旅を続けてきたのですが、(少しだけ、親が小さいうちから海外に連れて行くと、成長したら自分でどこにも行かない子になるんじゃないか、と心配していたのですが)、息子には息子の、私の想像なんて遙かに超える切り開き方があるんですよね。

ジェネレーションで言えば、なんて呼ばれるようになるのか分かりませんが、その頃の息子にとっても有意義で、何よりも、私と妻と息子の、個々がしっかりと楽しいと思える旅を、これからも続けていきたい。そんな風に思います。

あ、東京の次のオリンピックは、パリだな。


 2019年9月14日



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